2021年12月のウェイボー・ホットトピック
こんにちは。皆様に中国大陸の事情をもっと身近に感じて頂きたいという思いから、中国版“Twitter”とも言われる微博(ウェイボー)で話題となったハッシュタグの中から、面白いトピックを厳選して月次でお届けします。内容に関する簡単なご紹介はもちろん、私たち独自の視点もあわせて発信させて頂きますので楽しんで頂けると幸いです。 12月分のコンテンツはこちらです!
#鬼灭之刃遊郭篇开播 #(#鬼滅の刃遊郭編、スタート#)

日本で大ヒットした《鬼滅の刃》は、中国の動画共有サイトBilibiliで最もフォロー数が多く、再生回数が多かったアニメとなります。
ここ数年、中国でも多くの国産IPが台頭しつつありますが、日本アニメは依然として高い人気をキープしています。《鬼滅の刃遊郭編》の放送と同時に検索ランキングトップを実現したのがその証と言えるでしょう。2021年を振り返ってみると、《Vivy》、《電光機王》、《Odd Taxi》、《ゴジラS.P <シンギュラポイント>》、《ワンダーエッグ・プライオリティ》や《バック・アロウ》など、日本で話題となった作品が、中国の日系アニメ好きの間でも話題となっていました。
#为何年轻人都不去KTV了#(#若年層のカラオケ離れの理由は?#)
KTV(カラオケ)といえば、中国でも広い層に支持されてきたエンターテイメントです。これまでカラオケは若者たちの間で最も人気があった楽しみの一つでしたが、ここ数年間は徐々に勢いを失いつつあり、特に若年層での顧客離れが進んでいると言われています。2014年からKTVの店舗数は大幅に縮小し2015年までの1年で中国国内のKTV店舗数は12万軒から5万軒にまで減少したと言われています。
(参照:生活调查局微博 https://weibo.com/5818578022?refer_flag=1001030103_)
Z世代以降の若年層はデジタルネイティブで、新しい物事に触れる機会も多いため、趣味嗜好は幅広く多様化しています。電子ゲーム、Eスポーツといった継続して人気のものに加えて、マーダーミステリー(剧本杀)や脱出ゲーム(密室脱出)等の体験型レジャーや、キャンプも最近人気となってきています。その他、漢服(中国の伝統的な服装)やロリータ、JK(日本の女子高生ルック)といったコスプレは単純な趣味ではなくそれに連なるコミュニティでの交流が人気の背景となっています。このように、若年層の趣味嗜好の変化によって新しいマーケットが出現してきているとも言えます。
#中国有超2.5亿人脱发#(#中国では薄毛で悩む人が2.5億人以上#)

中国国家衛生健康委員会が発表したデータによると、中国では2.5億人以上が薄毛に悩んでいるそうです。平均6人に一人が抜け毛で悩んでいるという計算になります。薄毛の悩みも多くなってきており、植毛治療を受けている人のうち20歳から30歳の若者が半分以上を占めています。中信産業基金の予測によると、2021年、中国の美容医療市場の規模は3687億元に達成し、その中でも育毛市場の伸び率が最も著しく、2016~2021年の年複合年間成長率は30.3%となっています。
(参照: https://new.qq.com/omn/20190923/20190923A03E2P00.html)
また、タオバオ等のECの販売状況でも脱毛・薄毛対策品の成長がよくあげられており、今後大注目のトレンドだと言えます。
#薇娅偷逃税被追缴并处罚款13.41亿元#(#薇娅(viya)脱税発覚、追徴金と罰金で13.41億元#)
浙江省杭州市税務署は、ライブ配信者の黄薇(ネットネーム:viya、薇娅)に脱税の疑いがあるとして、法に基づき全面的な税務調査を実施しました。調査結果によると、薇娅(viya)は2019年~2020年の間、所得隠しや架空のビジネスを通じて申告で不正をしていたことが発覚、その脱税総額は6.43億元、徴収漏れ税額は0.6億元でした。
今回の税務調査において、薇娅(viya)に対して5億元を追徴課税し、税務局より指摘を受けていない無申告分に関しても自ら自供をしました。上記状況を踏まえて、国家税務総局杭州市税務局稽查局は関連法に基づき、薇娅(viya)に対して追徴課税を行い、滞納金の額も合わせて合計13.41億元の罰金を課しました。その後、彼女のアカウントは封鎖となっています。
TOPライブコマース配信者として大きな影響力を持っていた彼女のスキャンダルには、大きな注目が集まりました。
ただ実は、薇娅(viya)が話題になる前にも、こちらも著名ライブ配信者である”雪梨”、”林姗姗”等が脱税のスキャンダルで世間の注目を集めており、納税を含むライブ配信者の運営の在り方について疑問視する声が高まっていました。しかし薇娅(viya)の脱税額はあまりにも巨額であり、ライブ配信者がいかに利益を得ているかが明るみに出たことはかなりのインパクトがありました。特に彼女は「消費者に最も安い価格で届ける。メーカーやブランドの利益をいかに消費者に転嫁していくか。」といったことをミッションに掲げていただけあり、ファン達の多くがショックを受けていました。
彼女の一件は、いかに社会・市場的にインパクトを持つ者に対しても当局の規制が避けられないことを示した上に、急成長していたライブコマースの在り方を問い直すものでもありました。今後、大型ライブコマース配信がどうなっていくのか注目です。
#王力宏事件#(#王力宏(ワン・リーホン)事件#)

2021年12月17日の夜、歌手の王力宏(ワン・リーホン)と離婚したばかりの李靓蕾さんはWeiboで長文を投稿しました。王力宏の不倫や売春等の不貞行為を暴露し、王力宏と8年間の結婚生活で酷い扱いを受けていたことなどを書き込みました。それを発端に大炎上、王力宏とアンバサダー契約をしている企業は次々と解約に踏み切りました。
90年代から00年代にかけて活躍してきた王力宏、林俊杰、周杰伦、罗志祥はかつて新時代の”四天王”と呼ばれ、アイドル的人気を誇ってきました。特に王力宏は高学歴、素養が高い等といった清廉潔白の非常に良いイメージで有名であったために、今回の”スキャンダル”はかなり衝撃的なものでした。21年は多くの芸能人の違法行為及び不貞行為がスキャンダルとなった年でしたが、それを締めくくるのにふさわしい(?)と言えるような超大物スキャンダルに中国全体が注目しています。
今回の内容は以上です、ご質問等ございましたらお気軽にご連絡ください、お待ちしております。