中国の都市部で働く人々は週末をどのように過ごしているのか?
同僚との雑談で、「週末はいつも何をしているの?」と聞かれることがよくあります。皆さんは趣味や関心事が実に多様なので、週末の過ごし方も様々だなろうなと思っていましたが、最近『後浪研究所』の「働く人々の週末」というミニ調査レポートを読んで、個人レベルでは働く人々の週末の過ごし方には共通点はあるものの、都市や業界別に見てみると、週末の過ごし方に大きな差異があることに驚きました。そのレポートから5つのトピックを簡単にご紹介したいと思います。
1、70%の若者は家でゴロゴロして過ごしています
激務な一週間を終え、体力を回復するためには外出せずに自宅でゆっくり過ごすことがリラックスにつながるでしょう。最も多いのは「家でゴロゴロする」が77.8%を占めしています。一方で、お出かけして大自然や街の雰囲気を楽しんでいる若者は全体の52.6%を占めています。それに次いで「家事をする」が42.0%、「友人との集まり」が38.5%となっています。
「家でゴロゴロする」とは、ただぼーっとしたり寝たりしているだけでしょうか?気になったのでREDでチェックしてみたところ、そのほとんどが本を読んだり、ドラマを見たり、スマホをいじったりしている人が多いようです。
2、不動産業の従事者は土日出勤が最も多いようです
下記グラフから、週末に出勤・残業する割合が31.2%を占めており、多くの若者が土日出勤していることがわかります、大変驚きました。また、下記グラフからは、土日出勤が多い職業のうち、トップは不動産従業者で40.9%、それに次いで建設業とサービス業がそれぞれ37.8%と37.5%を占めています。第4位の医療業界は命に関わる仕事であるため、週末がないのも理解できます。また、メディア・広告業は依然として残業が多い業界で36.6%を占めており、第5位にランクインしています。
3、上海人はお出かけと近場でのプチ旅行が大好きなようです
「週末のお出かけスタイル」と「一二線都市」をクロス分析してみると、異なる都市の若者はそれぞれ異なった好みを持っていることが見てとれます。上海人はお出かけとプチ旅行が好きで、深圳人はアウトドアスポーツを好み、そして、成都人は週末に友達と集まることのが好きなようです。
私も上海人として同感です。天気の良い週末になると、江蘇省や浙江省など近隣の人気都市(杭州や湖州など)行きの高鉄チケットはいつも入手困難です。周辺の山をハイキングしていると、上海方言が聞こえてきます。マイカーでドライブに行っても、高速道路のサービスエリアは上海人の家族連れでいっぱいです。江浙滬の交通は非常に便利でなので、上海人のプチ旅行を止めることはできないでしょう。
4、約7割の若者は公園や野山等のアウトドアスポットに行っています
最も人気のあるお出かけ先といえば、公園や山林は座ってぼーっとするだけでも幸福感が倍増する場所ですので、約70%の若者に人気があります。また、55.4%の若者はショッピングモールに行くのが好きで、暑い夏は誰でも涼しいモールに行きたいものです。近年流行しているシティウォークも侮れず、48.7%を占めており、第3位にランクインしています。
「週末はどこへ行く」に関連する具体的な過去データは見つかりませんでしたが、私の個人的な経験から言うと、一昔はショッピングモールや商店街に行くことが多く、その次に展覧会やカフェに行く人が多いという印象を受けました。近年では健康への意識が高まり、アウトドアやスポーツの割合が増えていることが見受けられます。
5、76.2%の若者はSNSから情報検索して計画を立てています
私が予想した通り、ほとんどの若者はSNSで旅行の計画を立てています。友人のおすすめに頼る人も49.6%を占め、第2位となっています。意外だったのは、「目的もなくぶらぶらする」という若者が多く、38.9%を占めており第3位にランクインしています。考えてみれば、これは現代の若者の自由で無頓着なライフスタイルに非常にマッチしているのではないでしょうか。
最後に
上記5つの結論は、私の「働く人々の週末の過ごし方」に関する認識と基本的に一致しています。現代の若者のライフスタイルを理解するのに役立ち、クリエイティブ的な仕事に方向性やエビデンスを示すものだと言えます、この記事を楽しんでいただければ幸いです。