2019.07.03

中国でのスモールトーク「星座」

スモールトークって国や出会う場所で違って面白いですよね。
例えば中国で初対面の場合でいうと、日本の漫画やアニメの話でよく出てくるのは「スラムダンク」「ナルト」「クレヨンしんちゃん」「ドラえもん」「ワンピース」。その他は日本旅行が流行ってるので「大阪」「東京」「福岡」といった地名を言われたりすることもあります。ただ、それらは興味や知識のジャンルがないと会話が盛り上がりません。
そんな中、一番簡単で大体の人が知っている話題「星座」がおすすめです。

中国における12星座のメジャーさにおどろく

中国というと風水だったり易だったりを思い浮かべる方も多いかなと思うのですが、日本と同じく最もメジャーなものは「12星座」です。
どのくらいメジャーかというと、中国で有名なSNSの一つWeibo(TwitterのようなSNS)やQQ(昔のMSNメッセンジャーのようなもの)にはプロフィール欄に星座の表示欄がありますし、初対面でパーソナリティな情報が少ない時、例えば面接の時に「何座?」と聞いている場面に何回か遭遇しました。

さらに言うと、聖闘士星矢(12星座をメインキャラとしたアニメ)が日本以上に一般的に知られていたり、出会い系アプリのプロフィール画面にも登場しています。それほど中国では星座はコミュニケーションに用いられることが多いです。

もしまだ自分の星座を知らない方はこの機会に知っておきましょう。

▼星座早見表
https://www.study-style.com/seiza/12seiza.html

30代から星座が変わる「上昇星座」

中国では30歳から星座が変わるといわれており、30歳以降の自分の星座を「上昇星座」と言います。
もちろん星座が変わらない方もいるのですが、星座が変わるということは性格が変わるということでして、「私上昇星座”やぎ座”だから年取るとめちゃくちゃ仕事人間になっちゃう~」みたいな会話がなされます。
中国で「私の上昇星座は○○です」と言えるとちょっと盛り上がりますので、ぜひこの機会に調べてみてください。

▼上昇星座
https://www.jyoti-jp.com/lagna/lagna.htm
※上昇星座を調べるには産まれた時間と場所の情報が必要です。

「上昇星座」は「アセンダント」

ちょっと小難しい話になりますが、占星術という単語を聞いたことがありますでしょうか。占星術はホロスコープという天体の配置図を使います。それはその人が産まれた時間とその場所の上にあった実際の天体の配置を表しています。

私のホロスコープです。
見る人がみればどんな人か大体わかってしまいます。

上昇星座というのは、実はホロスコープ上にある一つの星のことをさしています。
そこで面白いのが、中国で上昇星座と呼んでるものは西洋占星術では「アセンダント(ASC)」と呼ばれており、「外見・ライフスタイル・体質などを表す、生まれ持った特徴、生涯を通じて被占者を支配していくもの」という意味を持っています。
簡単に言うと「生まれ持ったもの」とされていますが、中国ではどう解釈が変わったのかわかりませんが「30代から出てくるもの」として認知されています。
ホロスコープは解釈の仕方がいろいろあるので、もしかしたらそういった読み方を西洋占星術でされる方もいるかもしれませんが、生まれ持った特徴が30代で頭角を現してくる、と解釈されているのも一理あってとても面白い伝わり方をしているなと思いました。

占いの種類について

ちょっと小難しい話が続きましたが、最後に占いの種類について少しだけご紹介します。

12星座やタロット、風水など占いってたくさんあって有象無象な印象をお持ちの方も多いかも知れませんが、実は命(めい)・卜(ぼく)・相(そう)という三種類に分かれています。

命術:生年月日時を用いて、個人の性格や一生の運命、及び他人との相性を占う方法。
ex.西洋占星術・四柱推命(八字)・九星気学・紫微斗数・インド占星術

卜術:偶然にあらわれた象徴を用いて、事柄や事態の成り行きを占う方法。
ex.タロット、ルーン

相術:対象の姿・形から、その人の状態や運勢を占う方法。
ex.手相・人相・姓名判断・風水

引用:https://kotobank.jp/word/%E5%91%BD%E3%83%BB%E5%8D%9C%E3%83%BB%E7%9B%B8%E3%83%BB%E5%8C%BB%E3%83%BB%E5%B1%B1-1492278

※中国では五行といってさらに医(医術)、山(大地自然の気を貰うことによって習得する術)を合わせて五行ということもあります。

今回は命に当たる占星術の中の「上昇星座」についてご紹介しましたが、中国は相に当たる風水もとても有名です。逆に日本で一部有名な宿曜占いなどは知らなかったりします。

占いに触れることはその国や地域の文化と密接しているなと改めて思いました。よければその他の占いにもチャレンジしてみてくださいね。

前慧