2019.02.27

中国都市ビジネスランキングの紹介

はじめに

こんにちは、balconia Shanghai の楊です。
海外マーケットに進出する前に、何を参考にしますか?商品にもよりますが、その国の都市のランキングは客観的な参考要素の一つだと思います。
統計目的によって、ランキングの結果も違います。例えば、日本の政令指定都市、アメリカのSCEGT級都市、中国の一二三四級都市など。
2013年から、中国で「新一級都市」という新たな名詞が誕生しました。これは上海にある経済メディアの「第一財経」が都市のビックデータを分析し、中国の中国の地級市(省と県の中間にある行政単位)以上の338都市のランキングを発表した結果。

中国の一番知名度の高い一級都市「北上広深」以外に、どこに進出すればよいでしょうか?2019年の新ランキングを発表する前に、中国の商業ランキングに関して、紹介します。

中国の都市行政区分

地級市以上の338都市、というのを説明するために、まず中国の行政区分を紹介します。簡単にいうと、中国は「省級」「地級」「県級」という三層の行政区から成ります。皆様が理解しやすいように、以下の日中比較表を作成しました:

       
行政区分
中国 省級 地級 県級
日本 都道府県 市郡特別区
表:日中都市行政区分比較表

省級の中に、省23個(例えば江蘇省、広東省)、自治区5個(例えば内モンゴル、チベット)、直轄市4個(中央政府が直接管轄する北京、上海、天津、重慶の4都市)、特別行政区2個(香港、マカオ)、合計34個になります。
地級は、私達の一般的な「市」の理解と同じです、例えば広州、深セン、成都、蘇州など、合計334個があります。
行政区分やGDPが都市のビジネス的魅力と経済成長の可能性を上手く反映するため、「第一財経」が新一級都市のランキングを作成し、中国の15個都市が新たな一級都市になることを予言しました。彼らは「そろそろこの都市に進出ですよ」と各会社に言いたいらしい。

中国都市ビジネス魅力ランキング

2013年、経済メディアの「第一財経」誌は”ビジネス的な魅力”で初めで中国の都市を採点しました。”新一級”とは将来最も”一級”になる可能性の高い都市の意味です。
2016年から、「第一財経」誌傘下の「新一級都市研究所」が「中国都市ビジネス魅力ランキング」を発表しました。このランキングは、170のブランドとIT企業19社の都市ビックデータを参考し、「商業資源集積度、都市交通中枢性、都市活発度、ライフスタイル多様性と未来可塑性」の5つの角度から、地級市以上の338個を再評価しました。
3年経ち、このランキングは中国でのビジネスや都市研究の重要な指標になっています。

写真:2018年中国都市ビジネスランキング
URL:https://www.mrcjcn.com/n/268289.html

一級都市

新一級都市は一級都市をベンチマークにしています。まず簡単に4つの一級都市を紹介します。

写真:4個の一級都市

北京は中国の首都で、常に一級都市のNo.1です。しかし2016年、政府の方針が変わって、北京の機能は政治中心、文化中心、国際交流中心、科学技術研究中心に変更となり、経済発展の重視度が低下したと共に、都市活発度が下がったので、2018年のランキングでは、上海の次、第2位になりました。
上海は経済、金融の中心です。上海証券取引所、上海港、上海汽車、宝鋼集団は上海4大企業です。上海は中国中部の最も活力ある都市で、金融、工業、高級サービス業が集まっており、外資系企業が中国に進出する場合、第一の選択に挙げられます。中国の中で、最も日経企業や日本人が多い都市で、balconiaの海外事業拠点として、我々も上海にいます。
広州は貿易の中心です。中国の南の窓口として、唐宋時代から中国最大の貿易港です。後ろは中国大陸、目の前は太平洋、広州は中国で最も重要な貿易中心都市です。一つの例として、広州は30万人のアフリカ人がいるらしく、彼らは広州だけでいろんな商品を購入できて、アジア・アフリカ・ラテンアメリカへ輸出しています。
深センは科学技術の研究開発の中心で、中国の初めての経済特別区です。テンセント、華為(ファーウェイ)、比亜迪(ビヤキ)の本部など、上場企業の中でも、研究開発系企業の本社が最も多い都市です。他の都市は昔からの住人が多いですが、深センは経済特別区の政策条件で(主に納税、起業支援など)、全国からの創業者が集まりました。ほかの都市と比べると、深センは外地から来るの人に寛容で、活力ある場所です。
4大都市は全国GDPの12.3%を占める(2019年1月21日、中国統計局の発表データより計算)と共に、生活経営コストも非常に高いです。次の発展できるところはどこでしょうか?

新一級都市

近年、中国の一つの流行語は「逃离北上广(北京上海広州から逃げましょう)」です。給料が多少下がっても、コストが低く、生活しやすいところに行きたい若者が増えってます。どこに行けば良いでしょうか?この背景の下で、「新一級都市」が生まれました。
2013年から、新一級都市ランキングで毎回15個都市名を発表してます。固定的な一級都市の4つと比べると、新一級都市は成都、杭州以外に、ランキングがよく変わってます。例えば福州と済南は、13年だけランキングに入りましたが、その後ずっと二級都市です;逆に13年の二級都市の蘇州は、18年は新一級都市の第5位になりました。

写真:2018年の15個の新一級都市

新一級都市の代表として、成都、杭州を簡単に紹介します。
パンダの故郷の成都は中国の西南にあります。長い歴史ある成都は、周辺は山に取り囲まれています。昔から交通不便で、独自の文化があります。成都は「耍都(遊ぶの都市)」と呼ばれてます。茶館とマージャン屋さんが一番多い町で、のんびりと楽しく生活できるのが一番の魅力です。一方でビジネスランキングの統計をみると、成都は西南地域の世界有名ブランド進出では一番の選択になります。ブランドショップの店舗数の増加は広州を超えています。成都の平均賃金は一級都市の3/4ですが、生活コストは半分以下で、若者にとっては、非常に魅力的な都市です。
杭州は中国で一番綺麗な旅行都市で、私は2013年上海に来たばかりの時、よく新幹線1.5時間で、杭州で週末を過ごしました。上海のハイスピードと比べると、杭州はゆっくり時間を過ごせる場所です。近年は、(ちょっと残念でもありますが)アリババの発展と共に、杭州G20の開催、及び2022年のアジア競技大会、杭州のビジネス未来、もっと期待できると思います。

二、三、四、五級都市

以上の19個の都市以外に、二級30個、三級70個、四級90個、及び五級129個の都市があります。
地理的、歴史的理由により、、中国では、西北より、東南のほうが発展度合いが高いです。ランキングの中に、新疆のウルムチは二級都市の第28位、西北地域では、1番の都市になります。西北地域の2番は私の故郷、内モンゴルのフフホトで、この場所は、三級都市の第8位です。
文章が長くなるので、ここから省略しますが、新一級都市の次に、二級や三級都市も自分の優位性を利用し、発展できるだろうと私は期待しています。

最後

以上簡単に中国都市のビジネスランキングを紹介しました。
2019年4月には、新たなランキングが発表されます、また何か変化があるでしょうか?その時、また皆様と共有したいと思います。
もし今このブログを読んでいて、中国でのビジネスにご興味があり、
現地視察などを検討されている方は是非お気軽にご相談、お問い合わせくださいませ。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。