2020.01.09

割・得・八・合(中国語の発音だとゴールドバッハ)の「数字」予想(下篇)

 位于新疆的“八卦城”

はじめに

日本で縁起のいい数字といえばまず思い浮かぶのが「ラッキー7」ですよね?これはアメリカから伝わった文化で、なんとなく世界共通で縁起が良い数字だと思われていますが、実はそうではありません。中国には独自の数字のイメージがあります。

割・得・八・合の「八」と「合」は中国文化と密接な関わりがあります。日本ドラマ「家を売るオンナ」の中に、中国顧客があるビルの家を気に入らなかったが、「808室」があると聞いたらすぐ買うことにしたストーリーがあります。「合」は数字の組み合わせと縁起との関係を述べています。中国人は、数字には並々ならぬこだわりを持っています。いま数字の組み合わせはすでに文になり、さらにネット上で流行語にもなっています。

中国では「八」は宇宙の調和性と統一のしるしとしています。占いの「八字」、易経の「八卦」、季節の「八節」があります。

国民にとっても縁起がいい数字が8です。これは香港で言われ始めました。「八」の発音は香港地方の言葉だと発音が「发财(財を発す)」の「发」と同じです。そして中国まで伝わって来ました。

その傾向が顕著に出ているのが北京オリンピックの開催日時です。なんと、2008年の8月8日、午後8時8分に開始するというこだわりで、見事大成功のうちに幕を閉じました。

また、88888という車のナンバープレートは大人気で、各都市でオークションが開催されるほどです。浙江省では、「浙C・88888」ナンバーが、約170万元(日本円で3500万円)でオークションで落札されました。テンセントが「至尊QQナンバーの88888」をオークションで26.02万元で売りました。

上文では「八」が香港地方の言葉による発音を取り入れたことを紹介しました。数字の組み合わせも同じく近い発音を取り入れるのです。これによりその意味も連想され、数字に対しての認識も相応的に変わります。コミュニケーションと広告宣伝にも有効的に用いられます。

発音に近いため意味も近い

「八」の発音は「发」で財を発す意味です。「九」の発音は「久」で長久の意味です。「六」の発音は「福・禄・寿」(中国古代の仙人)の「禄」で昔の官吏の俸給(給料)という意味です。この「8、9、6」はビジネスで広告用語や商品定価としてよく使われている数字です。一方、「四」の発音は「死」と同じで、読んでも書いても中国の人からは不吉だと思われているのであまり使いません。「二」は意味合いが昔と変わってきました。もともとは偶数として「カップル」をさすいい意味でしたが、ネットであるアイドルを評価した後、別の意味が生み出されました。「二楞子」の略称で「二」で「あまり考えずに行動したり、頑固なバカ」といった人を形容するようになっています。ネガティブな意味で流行語になってきました。

数字の組合せは成語にもなった

数字の組合せは文として表現することができます。例えば「1314」の発音は「一生一世」(一生涯)に近く、「520」の発音は「我爱你」(愛してる)に近いです。「1818」の発音は「要发要发」(金持ちになっちゃおう!)に近いです。また、「11・11」は発音に関係なくて見た目で独身の日という意味になりました。独身の日なので自分にご褒美として買い物してもらうことを目指す目的でした。

ネット上の数字の流行語一覧

日本や韓国よりもさらにネットゲーム人口が多いと言われている中国で、ネットゲーム内で生まれた言葉も多くあるようです。これからも多くなっていくトレンドもあると思われます。

「666」

-意味:いいね!good!すごい!など賛賞する意味

-由来:ネットゲーム中に文字を打つことが面倒なことから数字キーで表現されたことがきっかけだと言われています。

「2333」

-意味:啊哈哈哈(ahahaha)と同じですが比較的大笑いを表します。

-由来:ゲーム中に文字を打つことが面倒だからと言われています。

「520」

-意味:我爱你(愛してる)

-由来:520(wǔ èr lǐng)と吾 爱你(愛してる)の声調が同じで似ているため。

「88」/「886」

-意味:拜拜(バイバイ)

-由来:88(bā bā)と発音が似ているため。

「555」(字数を増やしてもいい)

-意味:泣き声

-由来:呜呜呜(wù wù wù)と似ているため。

最後に

縁起やゲン担ぎを大事にする中国人はとにかく数字にこだわります。ネット流行語、車のナンバーや、部屋番号、イベントの日付や携帯番号まで生活のなかの数字には意味がたくさん込められています。なので、中国では「八」「合」を使いこなせることは肝心なことだと言えるでしょう!これで「割得八合(ゴールバッハ)の予想」は完結です。

次の記事は何の予想にしようか考えた結果、「未来のサービスの観察と予想」に決めました。引き続きご期待を!