素晴らしいデザインはデザイナーとユーザーの会話から生まれる
この記事で述べているデザインとは、webサイトやバナー、ポスターだけではなく、モノや体験などあらゆるデザイン関連のものを指しています。
良いデザインとは何か?と聞くと、人によって色んな答えが出てきます。
配色がいい?シンプル?構図が巧み?奥が深い?快適?便利?安全?使いやすい?
どれも正解かもしれませんが、主観的なものが多いので、みんなが納得するのは難しいと思います。
いいデザインの3つの判断基準:
・ 問題を解決している
・ 説明しなくていい
・ ユーザーの感情を読み取っている
一、デザインはまず問題を解決しなければなりません
IKEAのこのオーソドックスなマグカップの価格はRMB2.9元で、形は少し漏斗に似ています。
なぜこのマグカップがオーソドックスなのか?それはたくさん売れたからです。
大量に売れた理由は、デザインを通してコストの問題を解決したからでした。
上が広く下が狭い形は箱詰めの際に、一つ一つ重ねて置くためです。これによってコンテナに無駄なスペースなく満杯に詰められます。
このマグカップが考案されてから、3回改善を行いました。最初のバージョンでは800個余りのコップしか併べることができませんでしたが、今のバージョンは2000個以上併べることができ、輸送効率が2倍以上に上がり、物流コストも60%軽減されました。
このようにデザインによって輸送問題を解決した結果、大量販売に成功しました。
二、素晴らしいデザインは説明しなくていい
人はボタンを見ると押したくなり、取っ手を見ると引くことができることを知っています。小さな溝を見ると、カードを差し込むためのものだと分かります。これらのものは、特別な説明は必要ありません。人は見るだけで、本能的に使えます。
このようなデザインは、最もシンプルで、誰にも負担をかけずに正確に意味を伝え、何をすべきかを知ることができます。
素晴らしいデザインは説明しなくても伝わるので効率が良いです。
記号、色、形、材質といった要素で表現されています。
我々が今使ってるものには、マニュアルがだんだん必要なくなってきました。iPhoneを買ったらパッケージの中に説明書が付いてますが、あまり読まないので必要ないといえるでしょう。アプリをダウンロードしても、普通は何のガイドも読まずにすぐに使えます。
例えば、以下はとても使いやすいと思うアプリです。
操作方法が視覚的に分かるデザインはユーザーにとってストレスなく使えるいいデザインと言えるでしょう。
三、素晴らしいデザインはユーザーの感情読み取っています
デザインはユーザーのニーズを発掘、理解し、サービスを提供して、原始的な感覚と情緒を引き出し、人を感動させます。
有名デザイナーの深沢直人は果物ジュースのパッケージを色から質感まで、そのまま果物の外観を再現し、デザインしました。
イチゴジュースのパッケージは赤いイチゴの表面で、キウイジュースはキウイの皮が黄緑色でふさふさしている様子です。
ジュースのパッケージの問題を解決し、コミュニケーション力も非常に優れています。
どこの国の人が手に取っても、何の説明も必要ありません。
何よりも、イチゴやキウイをすぐに思い浮かべられ、理性的な判断は不要で、遠くから見るとすぐによだれが出てくるような気がしました。
このように見ただけで飲んでいるシーンを想像できるデザインは素晴らしいデザインです。
以上の3点で、デザインの読心術を説明しました。
問題を発見し、効率的且つ快適に解決することは素晴らしいデザインの本質になります。
素晴らしいデザインはデザイナーの自身を表現することではなく、デザイナーとユーザーの会話から生まれます。
その中でも自己表現できるデザイナーこそが、優れたデザイナーなのではないかと思います。
皆さんはどう思いますか?