2019.06.14

ブランドのミームを意図的に作る

ミームという言葉ご存知ですか?英語で”meme”と書きます。主にアメリカでは画像にテキストをコラージュして面白おかしく表現するインターネットミームでよく知られています。こういうやつですね。中国でもよくインターネットミームを見ます。日本だとにちゃんねるの「コピペ」が近いでしょうか。

有名なインターネットミーム:success kid

ミームとはなにか?

もともとはこの言葉、生物進化などの研究分野から出てきているもので、文化のDNAを表しています。例えば、

メロディ(ミーム)→ はなうたやテレビCMで広がる(文化)
壁ドン(ミーム)→ アニメや映画でかっこいい男の子が女子に壁ドンして「きゃー」(文化)

というような構造です。ミームはそれぞれが真似していくことで独自の進化をして広がり、次第に文化になっていく、ということなんですね。

詳しくはwikiをどうぞ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%BC%E3%83%A0

ブランドのミーム

で、ブランドとなにが関係あるのか?ということなんですけど、インターナルブランディングのテーマで大切だと考えています。

ブランド戦略は定義したあと、社内外にそれを浸透させていく必要があります。結局ブランド価値はお客様との接点の中で伝わっていくものですから、まず社内の人々に深いブランド理解が必要になるのですね。

そして、このプロセスがけっこう難しくて。ブランド価値を明文化したり、経営者やブランドマネージャーが意思を持ってブランドの思想を語り続ける、それはもちろん大切なことなのですけれど、それだけではなかなか人任せでうまくいかないんですね。

そんな時におすすめなのがブランドのミームを作る。

例えばbalconiaのブランドを社内で浸透させるためにわたしたちは名刺の裏に「ブランド哲学を自分で解釈して選んだ写真(もっとも価値観が変わった写真)」を選んで入社時にブランド哲学を理解してもらいます。名刺の裏にくっついてるものだから新しいお客さんとお話するときに必ず自分のブランドのことを語る機会に遭遇する。そういう仕組みから文化を形成しているんですね。

参考:balconia Shanghai が大切にすること

他にもたくさんこういうのあります。

毎朝の朝礼みたいな会社もあれば、スターバックスなどは「マニュアルがない」は逆説的だけどミームの一種です。中国だと火鍋「海底捞」のラーメン作り。お客さんの前でラーメンを伸ばしてくれるんですけど、お客さんを喜ばせる、という文化をうまく表現していますし、ブランドのらしさが強く出ています。

ブランド戦略を根付かせたいとき、ミームを意図的に作っていくのは良い作戦のひとつです。あなたのブランドらしいミームもきっとあるはずなので、ぜひ探してみてください。

困ったら、わたしたちはミームを考えるのが得意かつ好きなので声かけてくださいね。

P.S.
今回のカバー写真は、中国茶。中国文化を代表するミームですよね。華僑は茶館でお茶を飲みながら大きなディールを決めるなんて言いますけど、触発されて前回の当社の取締役たちとの会議は茶館で行いました。よい感じにミームの影響を受けてスケールの大きなお話ができました。

久保山