2019.11.27

ちゃんと夢を見ることこそまともなことだ

先月の飲み会(↑写真のようなおいしいポトルガル料理)で、みんなと最近見た夢について話しました。パワポを作る夢や、家族関連の夢、夢の内容何も覚えてない(私)など、みんな色んな夢を見ていました。久保山さんは夢について深く研究しるようで、色々話してくれましたが難しい日本語であまり理解できませんでした。これが私の好奇心をくすぐって、夢の研究モードに入りました。

私の認識を覆した科学研究

普段よく夢を見ることは健康に良くないと思っていました。一晩夢を見ないことはいい睡眠だと認識されていますが、科学研究によって夢を見ることは我々にとって非常に大切で、実生活やネガティブな気分にプラスの作用があると証明されています。

私たちはいつ夢を見るのか

人間の睡眠サイクルは「レム睡眠」(Rapid
eye movement sleep, REM sleep)と「ノンレム睡眠」(Non-REM sleep)に分けられます。寝ている時、先にノンレム睡眠状態で浅い眠りに入り、心拍数と体温は徐々に低下していきます。その後、深い眠りに入り、心拍数と血圧が上昇し眼球がより速く回転し筋肉がリラックスします。この時レム睡眠状態になり、ほとんどの夢はこの睡眠段階で見ています。

人間はなぜ夢を見るのか

現代心理学の創始者の一人である----カール・グスタフ・ユングは、夢は夢を見る人へのメッセージで、その人の自己改善を助けることができると言いました。夢は夢を見た人の気分や信仰上の問題、恐れを示していると彼は信じています。(これは久保山さん(弊社社長)の考え方とも合っていると思います)

脳はレム睡眠状態時に非常に活発的で、日中に得た情報を整理し、長期記憶を形成します。アメリカのカリフォルニア大学の研究によると、レム睡眠の脳は非常に創造力が高い状態になっているそうです。普段関係ないと思っていることを組み合わせることができたり、通常認識以上のことが創造できます。これも我々が変な夢を見る原因だと思います。例えば海の底を歩いてる夢や、亡くなった家族と話し合う夢です。

夢は生物進化の産物です

夢は人間特有のものではありません。魚類や両生類、無脊椎動物、ほとんどの爬虫類は夢を見ることができませんが、鳥や哺乳類は夢を見ることができます。すべての生き物の中で、夢を見る時間が最も長いのは賢い人間で、動物レベルが高ければ高いほど、夢を見る時間が長くなります。

夢を見る2つのメリット

1、脳は夢で現実世界への予行演習ができる

ハーバード大学医学部の夢に関する研究では、我々が夢を見ている際に脳が気分を観察して学習していると思われています。例えば、難しい決断を下す夢を見ると、脳があなたの気分を観察して、その後の実生活で似たような状況に遭遇した時に、決断しやすくなります。なぜなら以前脳がすでにあなたと練習していたからです。

2、夢は人間が嫌な気分を消去することに役に立つ

アリゾナ大学の心理学者は、夢を見ている脳は、我々の消化器と同じで、夜中に日中のネガティブな気分を消去したり、フィルターをかけて処理していると言います。

どうすればちゃんと夢を見ることができるのか?

初めに、7〜9時間睡眠が良く、目覚ましをかけずに自然に目覚めることがベストです。睡眠後半でレム睡眠の時間が長くなればなるほど、夢は増えていきます。しかし、自然に目覚めることは意外と難しいので、代替案としてアラームがなってから、また30分二度寝することを提案します。これもレム睡眠を強化させて夢を見続ける方法です。

次に、一番おすすめの方法は規則的な睡眠習慣を身につけることです。寝る前にできるだけ電子デバイスによるブルーライトを浴びることを避けます。寝る前の3時間はいかなる運動もしないでください。運動は体にストレスホルモンのコルチゾールを放出させるので、緊張状態をキープするため睡眠によくありません。

最後に、夢を見る能力を損なうようなことはやめましょう。最も影響を与えるのはお酒を飲むことです(ここは@久保山さん)。お酒を飲んだ後、深い眠りに入る傾向が強くなり、レム睡眠に入るのが遅くなるからです。睡眠薬も同じで、寝る時間は長くても、ぐっすり寝すぎて睡眠品質がよくありません。

私達は「昼に考えていることを夜に夢で見る」とよく言いますが、どうやら筋が通っているようです。だから人間、特に仕事で頭を使う人がちゃんと夢を見ることこそまともなことだと思います。

----Kakiの断片化メモ