2020.06.18

2020年 中国都市ビジネスランキング速報

こんにちは、balconia上海の楊です。お久しぶりです。最近中国都市ビジネスランキングが発表されたので、今回のテーマは中国都市の変化についてです。

最近、当社の上海法人でよく「中国に初進出する際の都市選び」について相談をもらうことがあります。都市のGDPデータ調べ、どの都市が投資に適しているか、どの都市のビジネスリソースが多いか、どの都市が住みやすいか、どの都市に人材が多いか、どの都市の発展可能性が高いか…などなどたくさんの質問が来ます。
中国都市の特徴がここ1年でどう変化したのか、今回の記事はこれらの疑問を持っている方に役立つと思います。

新一級都市とは?

5月末、上海の経済メディアの「第一財経」が5年連続で「中国都市ビジネス魅力ランキング」を発表しました。「商業資源集積度、都市交通中枢性、都市活発度、ライフスタイル多様性、未来可塑性」の5つの角度から、中国の337の都道府県レベルの都市をランク付けし、同時に北京、上海、広州、深センの4つの一級都市に次ぐ15の新一級都市を選出しています。

このランキングの構成を知りたい方は私が以前書いた文章を参考にしてください。
中国都市ビジネスランキングの紹介

2020年の新一級都市発表では昆明寧波は合肥仏山より高いランクに

このレポートでは、全国の337の都道府県レベルの都市を評価しています。一級4都市、新一級15都市、二級30都市、三級70都市、四級90都市、五級129都市のうち、全ランキングの5〜19位までが新一級都市、もしくは1.5級都市と呼ばれています。
例えば、私の実家は内モンゴルのフフホト市で、内モンゴルのNO.1ですが、去年も今年もこのランキングの64位で、三級都市です。

今年の新一級都市は、成都、重慶、杭州、武漢、西安、天津、蘇州、南京、鄭州、長沙、東莞、瀋陽、青島、合肥、仏山です。
2019年のランキング分析に興味ある方は、「中国都市であなたの可能性を見つけよう」を参考にしてください。

今年最も注目すべき変更2

1つ目は、杭州と重慶間のポジションチェンジです。
去年までの4年間のランキングで、上位3都市は常に成都、杭州、重慶でしたが、今年は重慶が杭州を追い抜き2番目になりました。

2つ目は、合肥と仏山が昆明と寧波に代わって、初めて新一級都市に上昇しました。

以下の図は、2016年から2020年までの1〜19位都市のビジネスランキングの変化を示しています。

合肥と仏山

次は初めて新一級になった合肥と仏山を紹介したいと思います。

中国の経済発展の2つの中心として、中国東部と中国南部では、今年それぞれ1都市ずつ新一級都市に入っています。

合肥は、中国東部の北西にある安徽省の省都(省政府の所在地)です。以前上海でたくさん安徽省の人々が働いていたため、上海の道路では安徽のナンバープレートがよく見られます。近年、上海の生活費が高騰したため、故郷にとどまり発展を選択する人が増え、ベンチャーキャピタルやビジネスチャンスが増えてきています。
合肥の消費力の増加と、江蘇省、浙江省、上海の市場での投資コストの増加に伴い、合肥はますます多くの大規模なブランドを引き付けています。商業資源の集中と増加は、合肥を新一級へ導いた理由の1つです。

仏山は広東省&香港&マカオ、珠江デルタ地域のアップグレードの恩恵を受けて、産業革新へ参入し、仏山に新しい機会をもたらしました。2016年に、IKEAは中国南部で最大の店舗を仏山市海南区千登湖にオープンしました。
発展機会が多いことと生活コストが低い利点により、仏山はますます他地域の人から注目されています。今年は、未来可塑性(人材の吸収力や都市規模の拡大などを含む)のランクが上がったため、仏山も新一級都市のリストに加わりました。

武漢

今年のリストの中で、私にとって最も印象的なのは武漢です。

2020年1月、深刻なコロナの流行により、武漢は世界中から注目されました。新一級都市で3年連続第4位の都市であり、全国都市交通ネットワークのハブです。 (ここのリストは2019年の都市のパフォーマンスであり、今年のコロナの影響は含まれていません)。
昔から武漢といえば、「九省通衢」(9つの大きい都道府県間の主要道路)と言われています。武漢は、北京、上海、広州に次いで全国で最も交通の繋がりが良く、輸送能力は全国4位です。自動車生産には多くの部品が必要です。輸送の便利さはさまざまな部品を迅速に入手するための条件の1つであるため、武漢も中国の自動車メーカーにとって非常に人気の都市になりました。
しかしながら、あらゆる方向への交通手段は都市に流通資源をもたらしますが、病気の流行も加速させます。今年の春節直前にコロナの感染拡大をさらに悪化させました。コロナの最も深刻な都市として、強力な国家政策で肺炎の広がりを抑えました。全国の都市の支援もあり、人口数千万人以上の武漢で3か月以内にコロナを抑えることできました。これから武漢の発展がまた軌道に乗ることを祈り、来年も、武漢の名前がリストに載ることを楽しみにしています。

来月も「商業資源集積度、都市交通中枢性、都市活発度、ライフスタイル多様性、未来可塑性」の5つの角度から、5つに分けて詳細レポート記事を作成しますので、楽しみにしていてください。

2019年の中国都市GDP纏め

政府統計によって発表される最も信頼できるデータとして、GDPは都市開発の重要な指標です。私たちは去年から地方政府が発行した国民経済と社会開発公報を統合し、二級以上都市のGDPホワイトペーパーを作成しています。今年も、年間GDP、都市の常住人口、可処分所得などのデータを最新の統計結果に更新したので、興味のある方は「2019年中国都市のGDP纏め」を無料でダウンロードしてみてください。

次の記事では、商業資源集積度について説明します。引き続き注目をお願いします。

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