2022.07.04

2022年5月のウェイボー・ホットトピック紹介

こんにちは。皆様に中国大陸の事情をもっと身近に感じていただきたいという思いから、中国版”Twitter”とも言われる微博(ウェイボー)で話題となったハッシュタグの中から、面白いトピックを厳選して月次でお届けしております。内容に関する簡単なご紹介はもちろん、私たち独自の視点も併せて発信させていただきますので楽しんで頂けると幸いです。個別の内容についてもっと知りたいという方、お問い合わせをお待ちしております。では、2022年5月のコンテンツはこちらです!

5月1日労働節連休関連

#労働節(メーデー)連休の旅行者数前年同期比30.2%減少#
2022年のメーデー連休中、カルチャー市場及び旅行市場は落ち着きを見せていました。「プチ旅行」や「プチバカンス」が主流となり、「クラウド展示会」や「クラウドエンタメ」も盛り上がりを見せました。文化旅行部データセンターの予測によると、2022年のメーデー5連休期間中、全国の国内旅行者数は延べ1.6億人で前年同期比30.2%減少、コロナ前に比べると66.8%まで回復しました。国内観光収入は646.8億元で前期比42.9%、コロナ前の水準の44.0%にまで回復しています。
「旅行業界にとって2022年は最も厳しい一年になるかもしれない」。今年1月12日、中国旅行協会によって開催された旅行業界企業及び専門家座談会で、多くの企業は2022年の旅行業の回復に対しての不安を示しました。予言が成就されたかのように、2022年年明け以来、多くの地方でコロナ感染症の流行が繰り返し起きているため、省を跨ぐ旅行はほぼ全滅という状態です。現時点では多くの地方旅行局において「オンライン旅行」が打ち出され、旅行企業に対しても家賃免除政策や一部の税収減免措置、優遇金利などの支援を行なっていますが焼け石に水という状態です。コロナ禍が1日でも早く終息し、全ての人が通常の生活に戻ることを祈るばかりです。

#メーデー連休にキャンプが人気爆発#

画像出典:ウェイボー

コロナ禍の影響を受け、中国大陸のメーデー連休では短距離旅行、周辺での観光が主な旅のスタイルとなりました。個性化、創造的なキャンプが休暇・レジャーのベストセレクトになっています。今年のメーデー連休はキャンプブームの3年目を迎え、キャンプを楽しむ客層もさらに広がりました。
iiMedia Research(艾媒咨询icon)のデータによると、2021年中国キャンプ経済市場の規模は47.5億元で、関連グッズまで含めると市場規模は3812.3億元になります。さらに、2025の中国キャンプ経済関連市場規模は14402.8億元に達すると予測されています

画像出典:ウェイボー

キャンプ経済が発展するにつれて、キャンプ場のスタイルも多様化し、大自然で長閑な時間を満喫できる「儀式感(セレモニー感)」に憧れる人々にとって、ゴージャスなキャンプ場は「新たなお気に入り」として人気を博しています。「キャンプ+観光地」モデル、「キャンプ+田園風景」モデル、「キャンプ+研究学習」モデル、「キャンプ+スポーツ」モデル、「キャンプ+エンターテイメント」モデルなどがあり、今後のキャンプ場の多様化やイノベーション、さらなる発展が期待されています。

#中国の性教育はなぜこれほど難しいのか#

「性」を語ることは「はしたない、恥ずかしいことである」というタブー視は、中国大陸において長く根付く価値観です。性教育は特別なことで、デリケートな話題とされてきました。しかし近年、社会の各領域において性教育に対する認知に変化が現れてきています。これまでの「実施すべきかどうか」から「どのように実施するか」に話題が変容してきていることは、大きな飛躍だと言えるでしょう。
中国大陸は他国に比べ、文化的に保守的です。一部の大・中規模都市では、小学校からそれぞれの段階に応じて性教育を実施しており、ある程度の成果を収めていますが、まだまだ不足が指摘されています。例えば、専門講師の不足、系統だった教育内容の欠如や独立した課程の欠如、「深くは切り込まない」教育内容、「女子が授業を受けている間男子は退席、男子が授業を受けている間女子は退席」といったルーツなどがあります。また、一部の小都市や農村部では、性教育の普及率が低く、全く行われていないことも珍しくありません。
中国大陸は広く、地域による文化の差異も大きいため、地域に適した方法を採ることが重要です。各地では、それぞれの事情に合わせて教育制度の保障、講師の確保、課程の設立などその強化に努めてきています。今日の社会においては「性教育がタブー視されるべきではなく、回避すべきではない。各地域は責任を持って科学的に且つ理性的に性教育を推進し、青少年の健やかな成長を支えていく」ことが認識として広がってきています。

#初婚平均年齢が遅れている#

画像出典:ウェイボー

《中国婚姻家庭報告2022版》が発表されました。中国大陸の初婚人数は2013年にピークに達した後、8年連続で下降傾向が続いており、2021年の婚姻登録人口は767.6万組まで減少し、初婚平均年齢の遅れは普遍的に見られるようになってきました。つまり、若者たちは結婚を急がなくなったようです。これは出生率に影響を与える直接要因にもなっています。

減少要因を見てみると:
1)若者人口が減少、結婚年齢層自体が減少していることが結婚率の低下に繋がる重要な要因である。
国家統計局のデータによると、中国の80年代生まれ、90年代生まれ、2000年代生まれの人口はそれぞれ2.23億人、2.1億人と1.63億人であり、全体的に減少傾向で推移しています。直近8年間における22歳から29歳の人口は全体的に11%減少しています。
2)性別のバランスが長期的に崩れ「男高女低」的な伝統的価値観がさらなる婚姻数減少の要因となった。
第7回国勢調査のデータによると、2020年において20歳から40歳の男性は女性より1752万人多いことがわかりました。現在、大都市の多くの結婚適齢期を過ぎた独身女性がいるのに対して、農村部には結婚適齢期を過ぎた多くの独身男子がいます。伝統的な婚姻観がハードルとなり、これらの人たちのマッチングは非常に難しく、結婚率が継続的に減少する要因にもなっています。
3)結婚のコスト高や社会の競争圧力が結婚願望を抑制する要因になっている。
都市部の高い住宅価格に加え、農村部の破格の結納金などが結婚費用を押し上げ、現代の若者たちの結婚願望を抑制しています。安定した収入がなければ、結婚と育児に対する願望は自ずと減少していくでしょう。
これらの要素を総合的にみると、今後中国大陸の結婚率と出生率は継続的な減少がうかがえます。

参考資料:https://www.djyanbao.com/report/detail?id=3024270&from=search_list

#教育部より、9月からの小中学生での料理学習に対する指示#

5月5日、#教育部より、9月から小中学生は料理を学べとの指示#がウェイボーのホットトピックランキング1位になりました。
この数日前に、教育部は《義務教育カリキュラム基準<2022年版>》を発表しました。内容を見ると、それぞれの学年に対して「整理整頓と収納」「家庭清掃、料理、家庭環境美化及び日常労働」などの目標が設置されており、2022年秋の学期より施行されることになりました。熱心なネットユーザーは年齢層別のカリキュラムを図まとめています。(下図参照)

画像出典:ウェイボー

今回の教育部の新しい指示に対して、多くのネットユーザーは支持的な態度を示しています。児童及び青少年は食物の色、硬さ、味、匂いと形態などの特性を通して、食物の加工及び栄養価値を理解することが可能となります。調理法と食事作法を学ぶことで、言語、感覚器官、認知、社会情動の発達を促進し、児童及び青少年は生活自立、良好的な人間関係、心理状態を身につけること出来ると期待されています。

#石油価格関連#

5月中旬からホットキーワードとして「#ガソリン、軽油の価格はそれぞれ1リットあたり400元、390元上昇#、#92号を満タンまで入れると15.5元も増えた#、#国内便の燃料サーチャージ再び値上げ#」と石油価格高騰に関するものが多くなってきました。
今年に入ってから、中国大陸の石油価格はすでに9回も調整されており、価格上昇額は累計1トンあたり1930元で、軽油は累計1トンあたり1855元上昇し、「8回の引き上げと1回の引き下げ、絶え間ない価格調整」という局面が現れました。今回の調整を経て、2022年の石油製品価格は「9回の引き上げと1回の引き下げ、絶え間ない価格調整」になりました。
今の国際原油価格水準で計算すると、石油製品価格は次のフェーズでも上昇傾向が見られます。現時点、EUの対ロシア産原油制裁は依然として続いており、米国は需要が急増する夏の到来で需要が期待できるため、石油製品価格は上昇する確率が高いと予測されています。中国でも石油の価格動向に対する注目が高まってきています。

今回の内容は以上です。ご質問等ございましたらお気軽にご連絡ください、お待ちしております。