2022.12.12

中国でサッカー人気!?中国宝くじ事情

日本のみなさんは現在サッカーに興味があろうとなかろうと、ものすごくW杯の話題を目にすることが多いのではないでしょうか。サッカーに興味がない私でもこの前のスペイン戦には胸を熱くしたものです。

中国は今回参加国ではないのですが、バーや居酒屋でW杯を観戦する姿が多々見られます。そんなサッカー人気の理由の一つに「彩票」(宝くじ)があります。

ギャンブル禁止の中で唯一認可されている「彩票」

中国ではギャンブルのイメージがある方もない方もいると思いますが、基本的に麻雀やテキサスホールデムなど賭け事は禁止です。しかし日本と同じく、認可されている宝くじはたくさんあり、ロト6のように数字を当てる双色球、七乐彩やスポーツくじのように結果を当てる竞彩など宝くじの種類は豊富です。

日本の宝くじの店舗数は約17,000箇所、中国の宝くじの店舗数は約370,000店舗あるといわれています。中国は日本の約21倍の店舗数となりますが、人口が約13倍ということを加味しても日本と比べて随分と店舗数が多いことがわかります。個人的な感覚としては日本のスーパーやドラッグストアくらいの感覚で頻繁に目にします。そして営業時間が大体10‐23時くらいで営業していていつでも購入できるイメージです。

(参考:
宝くじ受託業務について
https://www.soumu.go.jp/main_content/000076209.pdf
官方:全国彩票实体店近37万家
http://caitong.sina.com.cn/n/c/2022-08-01/doc-imizmscv4411253.shtml

そして外国人でも簡単に購入することができます。

例えば日本対コスタリカ戦の時には中国時間18時からでしたが、17時59分まで販売していました。私が購入した時は「日本対コスタリカ戦」「何倍で賭けるか」「得失点何対何か」だけを伝えれば即座に購入することが可能でした。

日本の宝くじ売り場と同じようなフローですが、街中に売り場があふれているためよりカジュアルに購入できるので、次から次へと人が来店しては、さっと購入していく様はまるでタバコを買うくらいのスピード感です。

実際の購入画面。言葉があまり得意でなくても何を買ったか文字で確認することができます。

W杯で買うときは「体育彩票」へ!福利彩票と体育彩票の違い

「彩票」と地図アプリで検索すると「福利彩票」「体育彩票」という二種類がサジェストされます。私は購入するときに、彩票売り場に種類があるのを知らずに偶然買える場所にたどり着いたのですが、実は福利彩票のほうはW杯の彩票は買えません。

福利彩票と体育彩票はどちらも财政部が管理していますが、福利厚生に役立てられるかスポーツ事業の活性化を目的としたものかが異なり、おおざっぱに言うと扱ってる宝くじの種類が異なります。

福利彩票は主に双色球、七乐彩、福彩3D、刮刮乐、高频游戏などを扱っており、一番人気の双色球はその名の通り数字が書かれた二色の球を使って抽選をする宝くじです。平たく言えばロト6みたいな任意の数字を選んで当てるといった種類の宝くじを販売しています。

一方体育彩票は超级大乐透、七星彩、排列3、排列5、竞彩、传统足彩などを扱っており、主にサッカーやバスケットボールなどスポーツの試合に関しての宝くじを扱っています。

「竞彩」私は1-0の5倍で購入しました。オッズなんかもここに書いてあります。彩票を買いに来る外国人や日本人は珍しかったようでした。

ある日私がジムに行ったらトレーナーがランニングマシンの前のモニターで彩票を握りしめて釘付けになっていたり、私の担当外のトレーナーも「昨日は日本勝ったね!」「何対何で買う?」などと日本人の私よりもかなりサッカーに関心があって、賭け事がカジュアルな話題で、とても好きな印象を受けました。

双色球であれば2元から賭けることができ、最高当選金額は500万元と高額なので、日本の宝くじより気軽に挑戦しやすい娯楽です。この機会に中国に住んでる皆様は彩票を購入して中国人同僚や友人と一緒に残りのW杯を楽しんでみてはいかがでしょうか。